新緑の候

RICOH GR Digital III GR Lens 1.9/6.0 HOYA R72
Gujo-Hachiman, Gifu; Asuke, Aichi; May 2010

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HOYAのR72というフィルターがある．これは720nm以上の長波長しか通さないフィルター，所謂赤外線フィルターの一種である．普通の白黒フィルムはこれくらいの波長の光にはほとんど感光しないので，赤外線写真を撮るためには長波長光にも感光する「赤外フィルム」を使う必要がある．元々はRolleiで赤外線写真を撮ろうと思っていたのだが，Badlandsのときに「準」赤外フィルムのイルフォードSFX200を使ったきりで，扱いが難しいこともあって（＝単なる言い訳です）その後は手を出さずじまい．今では赤外フィルムは市場からほとんど姿を消してしまい，その存在は自分から益々遠いものになってしまった．

で，GRDIIIを手に入れたときにふと思ったのは，「デジカメのCCDは赤外線に感光するのだろうか？」ということ．GRDIIIにつけて撮影してみた結果・・・答えは（R72程度のフィルターなら）イエス．赤外線を反射している緑の木の葉などが真っ白に，吸収してしまう青空は真っ黒に写るといった，赤外線写真独特の効果もちゃんと出る．ただし，GRレンズがいくら高性能とはいえ赤外線に対して最適化されているわけではないので，結果的にかなり画質が落ちてしまう．露出もオートだとかなりアンダーになるので，＋補正が必要になる．ピント合わせもオートでは厳しいので大雑把に目測でマニュアル．さらに，今回はホワイトバランスオートでカラー撮影しておいて，Photoshopでグレースケールに変換してからマニュアルでレベル補正を行っている．カメラ側である程度赤外線に「適した」設定をすることは可能かもしれないが，今のところは「後でいじる」ものと割り切っている．

GWは天気がよくて，絶好の「赤外線写真」日和であった．実家からドライブがてら郡上八幡（岐阜県）と足助（愛知県）に行って歩いてみた．山中でも汗ばむ陽気であったが，新緑がきれいだった．